「無理だ」「バカげている」「今さらどうして」「失敗するに決まっている」こんな言葉に聞こえてくるのは、私の思い込みでしょうか。支社長は退職を踏み止まらせようと、私の将来を案じる言葉を投げかけてきます。が、全く心を動かされることがなく脳を素通りしていきます。
本来なら私の解釈は意欲を萎えさせる話なのかもしれませんが、不思議なくらい自然体でいられることに驚きます。これは間違いなく、「成功哲学」著者ナポレオン・ヒルを愛読している効果でしょう。最強のメンターは書籍。私の軸がブレないのは、至高の言葉が支えてくれるからです。
「夢想家」という言葉は文中に何度も出てくる言葉。コトバンクによると、実現しそうにないことばかり考える人。決して私を鼓舞する意味ではないのですが、著者は説得するように語りかけてきます。そのおかげで、今は迷うことなく「夢想家」でありたいと言えます。
とは言え、ふとした時にどうしようもない恐怖に襲われることもあります。「本当に自分は正しい選択をしたのだろうか」「信念ではなく単なるわがままなのでは」「家族を路頭に迷わすことになったらどうしよう」一度迷宮入りすると、脱出するのは容易ではありません。
支社長との面談を終えて建物の外に。フーっと深い息を吐いて、脱力感に包まれながら天を仰ぎます。駅周辺の空は、まるで視界を遮るようにビルが立ち並んでいます。駐車場までは徒歩30分くらい。上に向けた視線を落とすことなく淡々と歩いていると、どういうわけか胸に熱いものが。
「誰に何と言われても関係ない」「たった一度の人生だ」「必ず実現できる」……。歩くテンポに合わせて、心の中で繰り返される言葉。私にはよくあること。めげている自分がいると、どこからともなく心にガソリンを注入する自分が現れます。他人でなく、もう一人の自分。ほんと頼りになるヤツです。
駐車場に着くころには、完全に「夢想家」になりきっている私。実現しそうにないことに挑戦することほど、人として輝きを放つことがないのでは。










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