『アルプス席の母』を読んで

今回読み終えた本は、「アルプス席の母」です。表紙カバーの裏には、「本当は女の子のお母さんになりたかったーー」と書いてあります。この言葉が妙に私の心を刺激しました。私は娘二人を持つ父親。息子の存在がどんなものなのか、妄想の域を超えることはありません。

物語は高校野球を舞台に、母一人子一人の揺れ動く心情を見事に描いています。私にとって、未知の世界を疑似体験することになりました。ないものねだりとはこのこと、息子と男同士のやり取りが憧れでもありました。一方で息子がいる知人は、娘が欲しいと嘆きの声を聞きます。

息子とキャッチボール、息子とプラモデルを作る、息子と酒を飲む、男の子ならではの楽しみ方です。と言うより、私が私の父親にしてもらったこと、これからしたいことが頭の中に思い描かれます。厳しい父親でしたが、子供の頃にしてもらったことはしっかり記憶として残っているのです。

父親とのキャッチボール。実家の横には幅員2mほどの小道があります。人通りがほどんどないので、気兼ねなくボールを投げることができます。私の投げるボールが大きく父親の頭上を越え、背後にあったガラス窓を直撃。二人で頭を下げた経験もあります。

私の運動神経は決して良いとは言えず、学生時代には苦い経験をたくさんしました。運動から逃げる傾向があり、部活動もほとんど参加せず。だからこそ、この本に登場する母親・秋山菜々子と息子・航太郎が表す感情や行動が新鮮に感じたわけです。いつの間にか、私は航太郎の父親になりきっています。

菜々子は航太郎の気持ちが理解できず、悶々とした時間を過ごす場面があります。私には航太郎が理解できるのです。これは父親と息子の関係が影響しているのかもしれません。男同士で話をしていると、どこかで腑に落ちる展開になります。私と私の父親がそうであるように。

これから私は、娘ならではの経験をたくさんすることができるでしょう。娘と映画を見る、娘とショッピング、娘と酒を飲む、女の子ならではの楽しみ方かも。と言うよりは、私の願望。不器用な父親は、いつも娘に好かれようと一生懸命です(笑)。


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