今日午前は自宅でオンライン面談、午後はお客様の自宅に訪問。時間や場所の制約がない、この働き方に改めてやりがいを感じます。最近始めた長女の弁当作りに励むことができるのも、やはり自分で計画を立てられる自由があるからこそ。ちなみに今日のお弁当は、鶏の照り焼きに挑戦しました。
お客様の自宅に到着すると、70代の夫婦が温かく迎え入れてくれます。「お忙しいところ、すみませんね」と言いながら、スリッパを丁寧に出してくれました。皮張りの年季の入ったソファに座ると、対面には仲睦まじい二人の姿が目に入ります。穏やかな空気が、私の仕事モードのスイッチをオフにします。
商談相手としてではなく、自分の両親と話をしている感覚に近いものがあります。男性が、私の母親と同じ年ということもあったのでしょう。勝手に親近感を抱いてしまい、きっと相手の顔を見る眼差しも柔らかくなっていたのではないかと。部屋の入口から見える階段は、まるで私の実家のような作りです。
「河村さん、手作りの手紙はないのですか?」と聞かれ、「自作の刊行物のことですね。今日はないので、また今度お持ちします」優しく微笑しながら答えます。私自身に関心を持ってくれたことで、ふつふつとこみ上げてくる喜びが抑えきれません。一層の親近感が湧いてきます。
私は子供の頃、母方の祖父母に育てられました。両親が共働きで留守にすることが多く、親代わりのようなところがありました。食事を始めとする、身の回りのことを世話してくれました。おかげで私は毎日、おばあちゃんに手紙を書くほど大好きになりました。これ以上ない愛情を注いでくれたと思います。
なぜか落ち着く相手がいる。それは自分の生い立ちに理由があると思うのです。祖父母の面影を見つけることで、あの時優しくしてくれた感情が蘇ってきます。おじいちゃん、おばあちゃんが目の前に現れたような錯覚に陥るのかもしれません。子供のように甘えたい気持ちになってしまいます。
「おじいちゃん、おばあちゃん」
「どんな言葉をかけてくれるかな」
「ほんと、ありがとね」
「恩返しできなくて、ごめん」
「俺、頑張るから見守っていてね」
もう一度会いたい。私を愛してくれた人に。











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