誕生日に思い出した感謝の気持ち

今朝は営業所へ出勤。毎週月曜日と木曜日は、1時間ほどのミーティングがあります。私は片道35㎞ほどの距離を車で通勤しています。自分の好きな時間に働ける環境の中で、定期的な出勤はリズム感があっていいのかもしれません。はや13年間も同じことを続けているので、完全に習慣化されています。

10月は下半期のスタートです。冒頭、所長のやや厳しい言葉がメンバー全員の緊張感を高めます。「みなさん、気を引き締めていきましょう!」と、いつものにこやかな表情はありません。毎年この時期は、繁忙期の夏を終えて活動が鈍るのです。私もそのうちの一人、背筋がピンと張るのが分かります。

営業所の空気が微妙に張り詰めている中、所長がいつもの柔らかな表情に戻ります。「最後に、10月お誕生日の方がいらっしゃいます」と言いながら、机上に用意してあった紙袋を手に持ちます。次の瞬間、「河村さん、誕生日おめでとうございます!」。所長の声が営業所全体に響き渡ります。

私は自席で立ち上がり、メンバーから祝福の拍手を浴びました。所長から何か一言、とスピーチを促されます。アドリブが効かない性格なので、急な展開に少し怖気ずいてしまう私。数秒間の沈黙、息を整えて、思いつくまま、飾ろうとしない言葉が自然と出てきます。

「私は50歳をとっくに過ぎました。最近は1時間が1分くらいに感じてしまうくらい、時間が経つのを早く感じます。体内時間がおかしいです(笑)。これからも悔いのない人生にしたいと思います」

受け取った紙袋には白地に青字で社名が記されています。紙袋の中を覗くと、小さな長方形の箱が見えます。縦10cm横15cmほどの大きさで、箱の真ん中にはここでも社名。さらに、箱を開けると中身は会社ロゴ入りのクッキー。会社オリジナルで非売品であることが分かります。

メッセージカードには、「お誕生日おめでとうございます!これから迎える一年が、希望と可能性に満ちた日々となりますように。共に働けることを心から嬉しく思っています。代表取締役社長 蕪木広義」。一度しか会ったことがない社長の顔が、目に浮かびます。

私は入社当時の気持ちを思い出しました。この会社を選んだのは、社員を想ってくれるところに惹かれたのだと。私だけではなく、私の家族も大切にしてくれる社風です。長女が小学校に入学するときも、ランドセル贈呈式でお祝いをしてもらいました。長女の笑顔が記憶に刻まれています。

11月を迎えると、入社14年目に入ります。営業所のメンバーは12名、気づけば3番目の古株となりました。ここまで続けられたのは、環境を整えてくれた会社のおかげ。凹んだ気持ちを支えてくれたのはメンバーのおかげ。忘れかけていた感謝の気持ち。大切にしなければ。


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