まさかの再会!転職先で出会った高校の同級生

転職して間もないころのことです。新しい職場に少しずつ慣れてきたある日、思いがけない「再会」が待っていました。なんと、勤務先に高校の同級生がいたのです。といっても、すぐに気づいたわけではありません。高校時代、お互いの存在には全く気づいていなかったのです。

私たちは別のクラスで、接点らしいものはほとんどありませんでした。さらに私自身、高校時代は異性と話すのが極端に苦手で、女子生徒とはほとんど会話を交わすことがありませんでした。中学時代まではごく普通に会話していたのですが、高校に入ってからというもの、どうにも恥ずかしくなってしまい、距離を置いてしまったのです。

そんな性格もあって、同僚とは初対面そのもの。お互いに自己紹介を交わしても、出身校の話が出ることもなく、しばらくはただの“同僚”として接していました。ところが、ある日を境に状況が変わりました。

昼休み、事務員さんがふとした拍子に歌を口ずさみました。それは、私の母校の校歌だったのです。驚きながら聞いていると、そばにいた同僚もそのメロディーを一緒に口ずさみ始めたではありませんか。その瞬間、頭の中が真っ白になりました。「なぜこの二人が、私の母校の校歌を知っているのか?」——まるで現実感のない出来事でした。

そこから話が一気に盛り上がり、事務員さんと同僚は、私と同じ高校の卒業生だったことが判明しました。しかも、同僚とは同級生だったのです。卒業してからもう20年以上経っていたのに、校歌の歌詞もメロディーもしっかりと記憶に残っていたことにも驚きましたし、その記憶がこんな形で縁を呼ぶとは思いもよりませんでした。

ある日、同僚が卒業アルバムを持ってきてくれました。私は残念ながら自分のアルバムを紛失してしまっていたので、懐かしい写真を見ることができて感動しました。中には、格好をつけた髪型や、妙に澄ました表情の自分の姿もあり、思わず赤面してしまいました。あの頃の自分にひとこと言えるなら、「無理すんな!」と声をかけたいです(笑)。

今では同僚も私も50代。仕事をしていれば、苦しいことや壁にぶつかることもあります。でも、そんなときに高校時代を共に過ごした同級生がそばにいてくれることが、何よりの支えになっています。同じ経験をした背景があるからこそ、分かち合える想いや、励まし合える言葉があるのだと思います。

この奇跡のような再会に、心から感謝しています。そして、これからの人生のどこかで、また思いがけない出会いがあるのかもしれない——そう思うと、少しワクワクしてくるのです。最近、疎遠になっている友人に連絡を取ってみようかと考えています。もしかしたら、また新たな再会が待っているかもしれません。今後の展開に、ぜひご期待ください!