読み終えたのに、怖さが消えない。

いきさつを読む
書籍「二人一組になってください」ついに完読です。ほんとはもっと時間をかけて読むつもりが、次の展開が気になりすぎてページをめくる手が制御不能に。こんなに早く読み終えるとは、想像だにしていなかったこと。夢中になると、未知の力さえ発揮できるのでしょう。

最後のページに近づけば近づくほど、背筋に走る悪寒。別に体調が悪いわけではありません。デスゲームは一体誰が生き残るのか、妄想を膨らませると心が恐怖で支配されてしまうのです。映像なしの言葉だけで、人をこれほどまでに怯えさせることができてしまう。これはもう罪です。

体が硬直する中、読み終えても解消されない疑問が残されたまま。すぐさまYouTubeをチェックすると、著者である木爾チレン(きなちれん)さんのインタビュー動画を発見します。彼女が語った内容は私が求めている答えではないのですが、執筆に向き合う涙ぐましい努力が語られています。

書籍完成までは3年。登場人物の名前を考えるだけでも1か月。女子高生27人の性格、家族構成、容姿、趣味に至るまで徹底的にこだわり考え抜いたと。自己体験も物語の背景になっていて、泣きながら書いたと微笑を浮かべながら激白。どこか飄々と語ってしまうところには、計り知れない才能を感じます。

私は何も分かっていないのかもしれません。それはものすごく根本的なこと。女性の素晴らしさ、あるいはしたたかさを。著者は語気を強めて言います。その一言一言が私の心を刃物でえぐるような、「こんなことも知らないのか」と言わんばかりのメッセージに聞こえてくるのです。

「『親友だよね』は呪いの言葉」
「黒い感情は誰にでもある」
「女子は孤立が怖い」
「女子は群れていたい」
「ひとりでいる昼休みは死刑同然」
「女子高は社会の縮図」
「女子は同等ランクと付き合う」
「誰が死んでも悲しくない」

そもそも「二人一組になってください」この言葉自体が、私には残酷なアナウンスに聞こえます。誰も自分に目を向けてくれない時の絶望感。もしかしたら、そんな体験をされた方もいるのではないでしょうか。この本のテーマである「無自覚の悪意」は、否応なく理解できてしまうのです。だって私は経験者なのだから。

今決意しています。もう一度読み返そうと。きっと大切なものを見落としているはず。


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