以前からずっと行きたかった場所に、やっと来ることができました!愛知県一宮市にある「亀屋(かめや)」は和菓子を販売する老舗です。今日の最高気温は38度、外にいるだけで呼吸をするのが辛くなる暑さです。ほんの一時でもこの暑さから解放されたい、そんな思いで訪れました。
私がこの店を選んだ一番の理由は、かき氷を食べるためです。メニューは来店する前からチェック済み、「黒みつミルクきなこ」の一択です。もうそれはそれは、黒みつ味が大好きで仕方ないのです。ちなみに山梨の代表的な銘菓「桔梗信玄餅」はテンションが上がります。
平日とは言え、子供は夏休み真っ只中。店内は子連れの家族や女性同士の集まりで満席状態です。幸運にも、カウンター席の一番奥が一人分空いています。混雑の中、すぐに案内されるお一人様ならではのスムーズな展開。「こんな時間も悪くないな」と心の中で呟きます。
しばらくすると、和菓子屋さんらしい品のある店員さんが「お待たせしました」と言いながら、かき氷を目の前に差し出します。続けてゆっくりとした口調で、「こちらは追いきなこ、こちらは追い黒みつ」。最強の組み合わせで、私にとっては昇天しそうな説明です(笑)。
早速、一口頬張ります。「うわ~!これだよこれ!」と大声で叫びたくなるほどの旨さ。黒みつのコクのある甘さと、きなこのハーモニーがたまりません。氷もフワフワの食感で、口の中で優しく溶けていきます。暑さで疲れ気味の体を、一瞬で癒してくれます。
かき氷を堪能しながら、カウンター席に座る女性同士の会話が耳に入ります。どうやら女性には子供がいて、就職が決まったようです。「来春から研修で3か月は東京だってー」、話す言葉にはどこか寂しさを感じます。なるほど、社会人ともなると実家を離れて生活をするわけです。
話を聞きながら、我が家のことを想像します。長女は高校3年生、次女は中学2年生、まだまだ社会へ出るまでには時間があります。とは言え、それほど遠い将来でもなくいずれやってくる就職。そう考えると、子供たちと一つ屋根の下で暮らす時間をもっと大切にしたくなります。
私はひょっとしたら、子離れができていないのかもしれません。常日頃、子供にとって宇宙一の理解者でありたいと思っています。それがずっとそばにいて欲しいと願うだけの…私のわがままなのかなと…。子供には自分の人生があるはず。私はサポーターでありたいのです。
かき氷を食べ終えて、店の外に出ると再び猛暑。今日も夜になれば、自宅には家族が揃います。当たり前の日常は、そうでない日常にいずれ変わることでしょう。今日の気付きでしばらくは、同じ空気を吸えることに特別感を持てそうです。
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