長女へ
今日は特別な日だね。
日商簿記検定の受験日――これまでたくさん挑戦してきた検定試験の中でも、ひときわ大きな節目となる一日だと思います。
この日に向けて、あなたが積み重ねてきた努力は本当にすごかった。
夜遅くまで机に向かい、高校の補修授業に積極的に参加し、わからないところは友達に電話をして質問する。その姿を見て、あなたの本気度が日に日に増していくことを感じていました。
私はただ見守ることしかできず、もどかしさを抱えながらも、その成長を誇らしく眺めていました。
お盆休みの五連休、毎朝一緒に図書館へ並んだね。猛暑の中、開館を待ちながら過ごした時間も、今となってはかけがえのない思い出です。
勉強時間を確保すること、集中力を高めること、良い環境に身を置くこと――あなたはそのすべてを実行し、自分の力を存分に発揮しました。
私は横で見守りながら、「この子の潜在能力はまだまだ伸びていく」と確信しました。
そして同時に、私自身も気づかされました。
「朝の時間」をどう使うかで、一日の過ごし方が大きく変わるということ。あなたと一緒に図書館へ通った日々は、私にとっても学びの時間でした。
今朝、高校まで送ったとき、私は勇気づける言葉を探しましたが、結局「気を付けて」としか言えなかったね。
静かな車内に流れていた高校野球の実況が、なぜかやけに心に残っています。
この手紙を書いている今も、私は祈っています。「神様、どうか長女を合格へと導いてください」と。
でもね、結果がどうであれ、あなたが努力を続けた事実、成長した事実は、何にも代えがたい宝物です。
私はあなたを抱きしめます(心の中で)。「よく頑張った!」と(やば、涙が出そう)。
あなたが大切なことを学び取ったこの日を、私は一生忘れません。
父より
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