ジュワァァ…!
焼きたて餃子の香ばしい匂いが、キッチンからリビングへ広がっていきます。フライパンの中で立ち上る湯気とパチパチと弾ける音、それだけで週末のビール欲が一気に高まります。「今日も生きててよかったー!」――そんな言葉が自然と口から出そうになります。
我が家の餃子は、一口サイズ。噛んだ瞬間、熱々の肉汁が口いっぱいに広がり、野菜のシャキシャキ感が追いかけてきます。味付けは野菜多めのさっぱり系で、いくら食べても飽きがきません。子供たちの食欲も倍増、大量の餃子が見る見る間に皿から消えていきます。
ほとんどの工程は妻が担当しますが、焼くのだけは私の役目です。直径20㎝ほどのフライパンに餃子を円形に並べます。性格が出るのか、一つひとつ丁寧に置き、整然と並んだ姿を見てひとり満足するのです。
火にかけたら片時も目を離しません。水を入れるタイミング、火加減の調整、そして焼き目――この3つは絶対に妥協できません。特に焼き目は命。黄金色にパリッと焼けた皮を見ると、それだけで食欲が刺激されます。私は“よく焼き”派なので、焦げ目を多くします。
焼き上がったら、フライパンを裏返して皿に盛り付けます。その瞬間、まるで花が咲いたように餃子が広がります。「オレってやっぱ焼くの上手いな」と心の中で自画自賛。
妻と子供たちからは、「わー、美味しそう!お店の餃子みたい!」と小さな歓声が上がります。「だろー、さあ、食え食え」と言いながら、底知れぬ達成感を味わっています。
これまで、餃子の王将、うま屋、ばりばり軒、五味八珍…いろんな店の餃子を食べてきました。プロの料理人が作る餃子は当然美味しい。けれど、最後はやっぱりこう思うのです。
妻の作る餃子が一番!
美味しいものを食べる瞬間、私は同時に幸せを噛み締めています。「上手い、今日も幸せ、上手い、今日も幸せ」声には出しませんが、顎はリズミカルに動き続けます。
ただ最近は少々食べすぎなので、これからはこう変えようかと思います。「上手い、もう満足、上手い、もう満足」きっと無理だと思いますが(笑)。
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