“すごい”と言える娘の自信がうれしい

長女は高校3年生。いまは中間考査の真っ只中です。試験は4日間にわたり、明日がいよいよ最終日。この時期のテストは、今後の進路を左右する大切なもの。本人もそれを十分に理解しているようで、いつも以上に気合いが入っています。連日、夜遅くまで机に向かい、翌朝も早くから再び勉強を始める姿に、並々ならぬ集中力を感じます。

そんな姿を見ていると、父親として何か協力できないかと考えます。しかし、専門科目の質問には正直ついていけません。その他の科目も、久しく勉強から遠ざかっているせいか、解答がすぐに思い浮かばないこともしばしば。

そんな中で、「小論文」の試験があると聞きました。テーマに沿って自分の考えをまとめていく作業は、想像以上に難しいものです。私も小論文を書いた経験がほとんどなかったのですが、これはもう一緒に取り組むしかないと覚悟を決めて、娘の隣に座りました。あーでもない、こーでもないと意見を交わしながら文章を練っていきます。

年齢の違いもあってか、言葉の選び方や視点にギャップがあり、それがかえって面白くもありました。試行錯誤の末、何とか下書きが完成。私にとってはそれだけで頭がフル回転し、ぐったりしてしまうほど。しかしそんな私をよそに、娘はすぐ次の課題へと向かっていきます。やはり今回は特別な想いがあるのでしょう。集中力の質が違います。

彼女の勉強スタイルは少し独特です。問題を解きながら、ぶつぶつと独り言をつぶやくのです。「ここはこうなって、だからこうか。あー、そういうことか!」とまるで誰かと会話しているかのよう。私からすると驚きですが、きっとこれが彼女の思考のリズムなのだと思います。

しばらくすると、「私ってすごい、数学こんなに解けたことない、できすぎて怖い!」と自画自賛まで飛び出します。その姿に私は思わず笑ってしまいながらも、すごく良い傾向だと感じました。何か“ゾーン”に入っているような、説明のつかない自信を得ているように見えたのです。

明日の試験で、その努力が実を結ぶことを祈っています。いや、たとえ結果がどうであっても、ここまで頑張った娘を心から褒めてあげたい。目標に向かって全力で取り組む姿は本当に格好よく、父として誇らしく思います。試験が終われば、ようやくプレッシャーからも解放されるでしょう。

笑顔で帰ってくる長女を、心から楽しみに待っています。