家族の幸せの答えは、探すものじゃなかった

読書が苦手。子供のころから本を遠ざけてきた、そんな記憶が脳に刻まれています。小学校時代の読書感想文は、書くことの苦痛から逃れようとあれこれ悪知恵を捻出。本の前書きと後書きだけを読む、ものの10分程度の読書です。そこから文言を抜き取って、完成させていた悪い子です。

そんな子供時代を過ごした私が、大人になると随分変わるものです。読書を避けるどころか、一日の中でその時間を過ごさないとどうも落ち着かない。せっかく人が持つ知識を余すところなく書籍で公開しているのに、それを手に取らない理由はありません。

気分転換も兼ねて、いつもとは違う書店に訪問。行き慣れた場所ならば、すぐに奥の方へと進んでいくのでしょう。入口付近で足を止めた私は、ランキング上位に並ぶ一冊に目が奪われます。まさに一目ぼれで恋に落ちる感覚。もうその本以外には全く興味がなくなってしまいます。

問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい」なんて衝撃的な本のタイトル。私の心のど真ん中を、撃ち抜くような言葉の響きです。偶然ではなく必然、この本には引き寄せる力が宿っているのではないかと思うほど。すぐさま本を手に取りレジへと向かいます。

やはり間違いはなかった。この本は正直やばい。私にとって読むべくして読んだと言えます。特に全体の3分の2くらいに近づくと、他のことはどうでもいいと感じるくらい猛烈にストーリーに引き込まれます。自然と登場人物に話しかけたくなってしまうのです。

受験を通して複雑な家族関係が変化していく様を、丁寧に繊細に言葉を選び抜いて描かれているのがよく分かります。途中は疑問やら苛立ちやら感動やら、呆れるくらい著者に感情をもてあそばれっぱなし。それでも全く読書から離脱する気配はなく、むしろ読み終えてしまうことの寂しささえ湧き上がってきます。

問題の答えはいつ出てくるのか。答えに辿り着けないのではないか。そんな期待と不安を抱えながら読み終えると、まるで私を祝福してくれるかのような結末が待っています。「痛み止めを飲んでも消えない胸のズキズキが」和らいでいくのが分かります。ん?ミセス?どこかで聞いたことのあるフレーズです。

そう、答えは探す必要がない。っていうか答えはもう手にしている。訳の分からない矛盾した表現なのですが、いたって真面目に書いています。今まで見えてなかったものが、急に身近ではっきり見えてくる感覚。「あー、気持ちいい、満たされる」と叫びたくなります。

これからは一瞬一瞬を噛み締めよう。本書における学びです。完璧(竹内涼真演じる勝男風に)。


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