最近、読書の習慣がついてきたのではないかと感じます。月一冊読むことを目標に、すき間時間を利用して取り組んできました。まだまだ読書の面白みを味わうところまでは到達していないのですが、言葉の意味や表現方法の視点から学ぶことがたくさんあります。
「いただきます」喜多川泰(きたがわやすし)著を読み終えました。同著の書籍はこれで4冊目。メッセージ性の強さ、登場人物、状況設定が日常と重なり合って共感を呼ぶのです。書店の著者コーナーに長居するのはもはや当たり前。タイトルを見ているだけで、想像力を掻き立てられてしまいます。
本の帯には「タイトルの意味がわかったとき、あなたの人生は大きく動く」「明日への一歩を力強く踏み出すための物語」と書いてあります。何とも意味深な言葉。どんなストーリー、どんな学びが待っているのか、気が付けばページをめくって読み進めている自分がいるのです。
随所で深く頷く場面が何度あったことか。「誰でもできる仕事が、一番誰がやったかわかる」本書にある一節です。私の脳裏に大学時代にしていたカラオケBOXのアルバイトの記憶が蘇ります。社長が優しい眼差しで、「河村君は仕事が丁寧だよね。誰が清掃したのか、すぐにわかる」と諭すように言われたことを。
アルバイトは時給制。どんなに一生懸命仕事をしても、もらえる給料は同じです。であれば、手抜きをして楽に働いた方が得だと考える人もいるかもしれません。それでも私は部屋の隅から隅まで、念入りに床をモップで磨き続けたのです。ともすれば、仲間から異常な行動だと思われても不思議ではありません。
私は好きなことや好きな人のためなら、損得関係なくやってしまうところがあるようです。私だけではなく、誰もがそんな経験をしたことがあるのではないでしょうか。お金をもらえないのに、ついやってしまうこと。それがアルバイトの清掃に表れたのです。
本書にはこうも書かれています。「一流の人っていうのは、他の人と同じ、教われば誰だってできることを続くていく中で、常にその人にしかできないレベルまでやり続ける人のことを言うんじゃないかな」この言葉には、自分の人生を肯定できる答えがありました。
本当はもっと語りたいことはありますが…。本のタイトル「いただきます」の意味は実際に本書を読んでみてください。人の見え方が、世界観が、人生そのものが変わる可能性を秘めています。是非ご一読を。










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