憧れのシューズと次女の決断

次女は現在、中学2年生。陸上部に所属し、中距離走のトレーニングに励んでいます。そんな中、以前から「絶対に行きたい!」と妻に懇願していたお店がありました。それが、ランニング・陸上競技専門店「ステップスポーツ」です。陸上仲間の多くが愛用していることから、次女の中で憧れの存在になっていたようで、そこで手に入れたアイテムを身につけたいという思いが強くなっていきました。

次女のその気持ちを叶えることは、私自身にとっても大きな喜びです。平日も週末も、黙々とトレーニングに取り組む姿を間近で見ていると、応援したい気持ちが自然と高まります。同時に、好きなことに一生懸命向き合う姿から、私自身も改めて学ばされることが多くあります。日々の努力が少しずつ結果として表れ始めたこともあり、次女のモチベーションはさらに高まっているようです。

その日は午前中にトレーニングがあったため、午後からのお出かけとなりました。道中、次女のワクワクした様子がこちらにも伝わってきて、車の中は終始明るく楽しい雰囲気。「早くお店に着いて、嬉しそうにアイテムを選ぶ姿が見たい」と、私も自然と胸が躍っていました。

お店に到着すると、予想通りの人気ぶりで駐車場は満車。私と長女が車に残って待つことになり、先に妻と次女が店内へと向かいました。車の中で、憧れの場所で満面の笑みを浮かべる次女の姿を想像していると、入店していないにもかかわらず、自分まで嬉しい気持ちになっていました。

ようやく入店できたとき、思いがけず曇った表情の次女と出会いました。妻の話によると、気に入ったシューズはあったものの、サイズが合わなかったとのこと。店員さんのアドバイスを受けながら、家族で何か良い方法はないかと考えました。私はただ、「次女の満足そうな表情が見たい」と、それだけを思っていました。

最終的には、次女自身が不安を乗り越え、憧れのシューズを購入する決断を下しました。その姿に、私は大きな意味を感じました。というのも、これまでは私や妻がアドバイスをして決めることが多かったからです。次女自身が悩み、考え、決断したこの瞬間は、成長の証だったのだと思います。

帰宅後、早速新しいシューズを履いて足を動かし、その感触を確かめている次女の姿がありました。好きなことを成し遂げられたという満足感と、それを家族で支えられたという充実感。親としての幸せを感じる瞬間でした。

これからも次女は、さまざまな選択と決断の場面に立つことになるでしょう。そんな時に、私たちの経験や学びをさりげなく伝えつつ、自分の足でしっかりと道を切り開いていけるよう、そっと背中を押していきたいと思います。